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2010-08-13(Fri)

五行風水記~クマとハルカ~重なる心(3)

※前半には性的な描写があります。閲覧は自己責任でお願いします。長さはそれなり。
 
 
 膝立ちになった悠がクッションに背中を預けた良太郎の肩に手を置くと、ゆっくりと顔を寄せてくる。
 眼を瞑って待っていると、ぎこちなく押し当てられた柔らかい唇の感触が伝わってきた。
 そしてそれが、顎、首筋、と順に降りて行く。
 悠の唇や舌が、首筋や鎖骨を這って感じるところをわずかに濡らして行くたびに、ピクッと身体が震えてしまうのが抑えられない。
 好きな相手が自分から望んでしてくれていることが、良太郎を余計に興奮させている。
 悠に触りたくて、思わず手を伸ばすとやんわりと押さえられた。良太郎に何かさせるつもりはないらしい。
 もちろん良太郎の分身は唇にキスをされた時には、すでに緩く胡坐を掻いた脚の間で、臍にまで届くくらいにそそり勃っている。
 刺激を与えられる度に、勝手にビクビクと蠢いては、鈴口から先走りを溢していた。
 熱い吐息が掛かって、良太郎がしたのと同じ様に、乳首を舌先で舐めてくる。すぐに硬くなって膨らんだそれを刺激されるたびに、剥き出しの神経を擦られたようなじんじんとした感覚が走った。
 身体の内に籠り始めた熱は唇や口の中に乾きを覚させ、無意識のうちにそれらに濡らそうと舌舐めずりを繰り返す。
 眼下で悠の頭が下がり、良太郎の欲情と期待を漲らせた肉茎の先へと近付いて行った。
「やっぱり、おっきいな……」
 悠は目元を紅く染めながら、そそり勃つそれをごく近い正面から見据えて、何かをこらえるように、感心するようにそう呟いた。
 息が掛かるくらいの距離からのじっと見詰める視線に感じて、良太郎は思わず自分の分身をヒクつかせてしまう。興奮し過ぎているのか、快感めいた感覚さえじわじわと身体の内からせり上がってくる。
「すごいな、ホント。こういうの、雁高っていうのかなぁ……」
 常日頃の態度からは思いも付かないような言葉と共に、悠の指先が良太郎の亀頭の、笠のように張り出した縁をなぞった。
 たしかに良太郎のその部分は、自分で握って擦った時に指や指の間の水掻きが引っ掛かるし、他人に見られた時に亀頭がデカイと言われたことはある。
 興奮している感覚には、指で触れるくらいの些細な行為でも気持ち良くて、また鈴口からトロリと先走りが滲み出た。
「くまも、気持ち良かったら我慢しないでいいから」
 悠が良太郎を欲情に濡れた目で見上げると、そう掠れた声で言った。
「ああ」
 低い声で良太郎も頷き返す。
 穴が開きそうな程良太郎が注視する中、悠の顔が肉茎の先端ギリギリまで近付いていく。
 形の良い唇が開かれ、紅く濡れ光る舌先がチロリと姿を現した。そしてそれが、先走りを滲ませる赤黒い粘膜へと近づいて行く。
 ペロリと濡れた舌先が、裏筋の辺りで零れ滴っていた先走りを舐めた。
 一度口中に舌が収められると、さらに顔が寄せられ、すぐにペロリペロリといやらしい動きで亀頭の粘膜を濡らしていく。
「ふっ」
 クッションにさらに深く背中を預けると、良太郎の口から思わず吐息が漏れた。
 無垢な悠の唇と舌が、自分の性欲を滾らせた器官に奉仕し、同時に穢れていく様は良太郎に仄暗い満足感と今まで感じたことのない征服感をじわじわと感じさせている。
 裏筋のくぼみを良太郎がしたように舌先でぐりぐりと刺激してきて、そのまま肉の笠が張り出したような雁の裏側を擦る様に、舌が這わせられる。
「んっ」
 良太郎が眺める中、らしくない惚けたような表情で、悠が鼻に掛かったような声を漏らした。
 悠の手が根本に添えられ軽く握られると、張り出した雁の縁を舌先でチロチロと舐め、唇で食むようにして擦ってくる。
 さらにそのまま、半ば開いた唇で肉茎の茎部を浅く横銜えすると、頭を振るようにして摩られた。
 そうして良太郎の感じるポイントが責められる度に、堪え切れない快感が性器から生まれて、射精の為のゲージが上がっていく。
 どこで覚えたのかと言いたくなる様な悠の舌使いが呼び起こす快感に、腰が揺れた。思わず揺れる頭から視線を逸らし、もたれたクッションの端を両手で握る。
 尿道に沿って舐め上げられると、亀頭に柔らかい唇が這わされる感触。
「ん……んふっ」
 少し苦しげな鼻声が聞こえたと思うと、良太郎の先端部分が生温かい何かに包みこまれた。
 自分の眼で見なくても、悠が自分のモノを咥えたことくらい判る。
 耐えようとしても、根本がビクついてさらに亀頭を膨らませてしまう。
 茎に触れる柔らかい唇の感触も、亀頭の粘膜に時折触れてくる濡れて温かい口腔の感触も、それをされているという事実を良太郎に認識させる。それだけでふつふつと快感が込み上げてくるのが止められない。
 悠の大きくはない口では、周囲の人間から「デカイ」と言われる良太郎のサイズは楽ではないだろう。
 それでも濡れた舌が鈴口や裏筋、雁の縁を這い回り、くすぐる。
 敏感なところばかり責められ、その感触を味わう間もなく、あっという間に快感のゲージがいっぱいになり、溢れた。
「ハルっ……ああっ、でるっ」
 思わず腰が触れて、良太郎は少しだけ腰を突き上げてしまう。
 舌と唇の感触や動きよりも、自分の獣じみた欲求の漲る部分を悠が咥えているという事実の方が呼んだ快感の度合の方が大きく、興奮に塗れたそれは、どこか夢精した時の快感に似ていた。
 茎部にまとわり付いた唇を押し広げ、亀頭の笠がさらに膨れ上がり、張り詰めた。きゅう、と根本の袋の中で双球が引き上がり、付け根から尻にかけての筋肉が強張る。腹筋が引き締まり、ぐぐっと浮き上がった。
 精液が尿道を勢い良く通り抜ける解放感に似た快感を良太郎は堪えようもなく、悠の口中に強かに迸しらせた。尻の筋肉が勝手にわなないて、その度に溜まっていた精液が押し出される。
 半ば口に出してしまった罪悪感を感じながら、半ば許されているという安堵感を感じながら、脈打つそれを押さえることつもりなく幾度も悠の口の中へと放出する。
 性器が脈打つ回数からすれば、絶対に普段よりも多く出してしまったに違いない。
 悠の口が良太郎の分身を咥えたまま、何度かモゴモゴと蠢いた。コクッコクッとはっきりと口中の液体を嚥下するような音が聞こえた。
 ようやくそれが脈打つ動きを収めると、悠がゆっくりと口から外した。少しも萎える様子を見せないせいで、張り出した雁の縁を歯で擦らないように苦労している。
 赤く上気した顔の、唾液や精液で濡れて光る口から、自分の怒張したものが出てくるというのが、とてつもなくイヤらしく良太郎には見えた。
 トロリ、と悠の唇の端から少し白濁した液体が零れ、顎まで滴る。
 そのとんでもなくエロい光景に、射精直後だというのに良太郎は直ぐにでも、もう一度しゃぶってもらいたいと思ってしまう。
 出来れば今度はじっくりと味わいたい。
 そう考えただけで、背中の腰骨の辺りにじんわりと快感の火が灯った。
 伏せていた上体を起こした悠が、ぺたりとシーツの上に座り込む。そして、手の甲で口の端から垂れた白濁を拭い取った。
 そうしながら良太郎を見た悠の顔は、自分の口には余り気味なサイズのモノを咥えていたせいなのか、それとも良太郎の性器を唇と舌で責めるという行為に興奮したのか、今まで見たことのない欲情しているとしかいいようのない色に染まっていた。
 事実その下腹では悠自身が勃起して、鈴口から透明な液体を零している。
 良太郎が見ている前で、ほっそりとした手がそれを隠すように覆った。
「……ハル、俺のしゃぶって興奮しちゃったのか」
 良太郎の単刀直入な確認のような言葉に、こくっと悠が頷いた。
 男性器をしゃぶるという行為に煽られて生まれた、身内の熱に浮かされたような悠の様子は、随分と良太郎の加虐心をそそってくれる。
「こっち来いよ」
 手首を捕まえると、ぐいっと悠を自分の方へと引き寄せた。
 抗うこともせずに、滑らかな白い裸身が良太郎の腕の中へと収まる。
 さらに脇から通した両腕を薄い腹部で交差させるように緩く抱きすくめながら、肩に顎を乗せた。
 抱きすくめたまま、良太郎はゆったりとクッションに身体を預けると、悠の下腹に手を伸ばす。
「ぬるぬるだな」
 裏筋の脇にくぼんだ所に溜まった先走りを指先で塗り拡げるように、円を描きながらその周囲をゆっくりと擦る。
「んんっ」
 性感帯の集中している部分を刺激されて、腕の中の悠が堪えられずに声を漏らし、ビクビクと身体を震わせた。
 さらに鈴口を割る様にぐにぐにと指の腹で押し揉み、滑りを塗り込めていく。
「……もう一回気持ち良くなろうか、ハル」
 そう耳元で囁いた良太郎の言葉に、コクンと黒髪がひとつ頷いた。

 深夜にしては珍しく、家の前を車が通過していく音が眠れない良太郎の耳に届いた。
 二度射精したことで、ようやく良太郎の中のムラムラが落ち着いて、いまはシーツの上で黙ったまま背後から悠を抱きすくめていた。
 相手が嫌がらないことをいいことに、背中や肩口に触れるだけのキスを幾度も繰り返している。
 快楽の時間の残り火は良太郎の中で燻ってはいるけれど、それは焦りをもたらすものではなく、むしろ悠と初めてそう過ごせた紛れもない証のように感じられていた。
「くま……僕とこうなって後悔してない?」
「ないな」
 良太郎の腕の中で呟かれた悠の言葉に、良太郎ははっきりとそう告げた。
「お前、小難しく考えすぎなんだよ。好きだからこうしていたい。俺にはそれだけだよ」
「……実は単純なことだって思ってはいるんだけどね」
「……さっきお前、『自分はこの世界で生きることが、本当に許されているのかわからない』って言ったよな?」
「うん」
 良太郎の言葉に悠が身動ぎすると、腕の中で向きを変えて視線を合わせてきた。
「お前も俺も、いまこうして生きてる」
「うん」
「それが許されてるってことじゃないのか。この世界の中で、でだ」
 理解できないという色を浮かべた瞳が良太郎を見返してきた。
「だからもしこの世界が、お前がゲイとして生きていることを許さなかったり、俺とこうなることを許さないのであれば、お前も俺もとうの昔にどこかで死んでるか、離れ離れにされてるんじゃないのか」
「……あ」
「わかったか?」
 ようやく返ってきた反応に、良太郎が優しい声で悠にそう訊くと、小さく頷いた。
「俺達がこの世界で生きようとしている限り、俺達は許されてるんじゃないのか?」
「そう、なのかな……」
「人の社会だって、俺らが小さい頃に比べれば、随分許容されているようになってきてるじゃないか。テレビに普通に出るようになってる」
「うん」
「血が途絶えることを気にしているなら、海外の産んでもらえる国で産んでもらえばいいと思う。もちろん人工授精な」
 数日前にネットのニュースでそんな記事があったことを良太郎は思い出していた。日本なら不可能でも海外なら出来ないことではないらしい。
「そんなむちゃむちゃな」
「今がダメでも、あと十年もすればそうなるかもしれない。だって時間は動いているだろ?」
「……お金いっぱいかかるよ?」
 飛躍する良太郎の話に暗闇の中、少し呆れた口調で悠がそう言う。
「だからな、ハル。俺らがこの先ずっと一緒のいる為にはどうしたらいいと思う?何が必要だと思う?俺よりお前の方が多分知ってるだろうし、考え付くだろう?」
 良太郎にそう言われて少し考えた素振りを見せると、悠が口を開く。
「……うーん、お金はあるだけあった方がいいから、なるべく高い給料が貰える仕事に就くのがいいと思う。出来れば海外でも通用するような分野の仕事や、外資系の企業とか、いざとなったらこの国から出て行っても生きていけるヤツ、だと思う。それと、信頼できる人たち。家族や友達とか、困った時に助けたり、助けられたり出来る相手……だけど」
「だけど?」
「……そんなに一緒に長く居られるか」
「俺は居たいよ、ハル。ずっと一緒に居たい」
 自分の言葉を遮った良太郎の言葉に、悠が笑いを含んだような吐息をついた。
「たぶん、俺ひとめ惚れだと思うんだ」
 思い返せば、初めて見たあの光景に焼き付けられた自分の感情は、そうだった。
「最初にあの中庭の桜の木の下にいるお前を見た時から、ずっとこうやって触ってみたいって思ってた」
 良太郎は手を伸ばすと、悠の頬にそっと触れた。
「やっと手に入れたんだ。だから俺から離れるつもりはないよ、ハル」
「……くま」
「ハル。好きだよ、ハルカ」
 何かを言おうと、何度かためらった後、ようやく悠が言葉を紡ぐ。
「……ずっと、普通の恋が、したかった」
「うん」
「……好きになって、報われる恋がしたかった」
「うん」
「……人を好きになるのが、怖かった」
「うん」
「自分がゲイだって解っていても、普通の人がするように恋がしたかった……」
 だんだんと良太郎に聞こえてくる声が涙声になっていく。
「うん。だから俺と恋をしよう、ハル」
 良太郎のその言葉に、悠の目に涙が溜まっていく。
 そして、ぽろりとひと粒だけ眦から零れるように流れ落ちた。
 良太郎は人差し指でその涙をゆっくりと拭い取る。
「……ちゃんと泣けるじゃないか」
「……ああ、そうか。……人は嬉しくても泣けるんだな……」
 そう呟くと、悠がコツンと良太郎の胸板に額を当ててきた。
「……よかった。僕にもまだ泣くことが出来た。ありがとう、くま。キミのおかげだ。キミのおかげで僕はまだ壊れないでいられる」
「大丈夫だから。俺がそばにいる。ずっといるよ」
「うん……」
 良太郎は暗闇の中で震えるその背中に、そっと腕を回した。

「ここまででいいよ」
 シャワーを浴びてから、母親の用意してあった朝食を食べた後、家に帰るという悠を良太郎はあの公園のところまで送ってきていた。
「うちの家族に見られると、いろいろ聞かれてうるさいし」
「そうか……」
 そう言う悠の表情がセリフに反して、少しだけ柔らかく穏やかに見えるのは、好きになった良太郎の欲目だろうか。
「なぁ、ハル」
「ん?」
「今日、デートしないか?昼くらいにメシ食って、それから映画見て、どこかで遊ぼう」
 良太郎の唐突な言葉に、一瞬きょとんとした顔をした悠は、すぐにふわりと微笑んで見せた。
「……そうだな。デート、しようか。普通のデート」
「じゃあ、決まりな。昼前に迎えに行く」
「ん。またあとで」
 そう言い、手を振った二人の間を、陽だまりの匂いを乗せた優しい秋の風が、そっと通り抜けて行った。
 
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テーマ : 自作BL連載小説
ジャンル : 小説・文学

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Author:水鳴沢
自分の書いてるものはオリジナルBL小説ライトノベル風味じゃないかと思います。

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